この記事を読んでいる時点で、何らかの端末を使用してるはず。それがタブレット型の端末でない場合、今後購入を考えている方も結構多いのではないかと思う。さて、様々な種類の端末が発売されていて、iPad等では電子ブックリーダーとしての機能はそのほんの一部でしかない。画面もカラーでしかもiPadのRetinaディスプレイタイプに至っては画面の美しさは一般的なPC以上とも言える。では、「電子ブックリーダー」として考えた場合、iPadで一番安いのは「iPad mini Wi-Fiモデル 16GB」で28,800円。「同Wi-Fi＋Cellularモデル」で39,800円と決して安い買い物ではない。当然その機能を充分に活用するのならば、とんでもなく安いとも言えるのだけど。amazonのカラータブレット「kindle Fire」も「7インチ Wi-Fi 8GBモデル」で12,800円と1万円を超える。

そんな中「私は小説が読みたい！文章が読みやすければそれでいい」という人は多い…らしい。らしいというのは、モノクロディスプレイの「kindle Paperwhite」の売れ行きが好調だからだ。価格は7,980円と手頃。飲みにいくのを2回程我慢すれば買えてしまう。

では、実際に使用してみてどうだろうか？まず、大きさや軽さは持ち運びするにはちょうどいい。鞄に入れても邪魔にならないちょっと大きめな文庫本を持っているような感覚だ。正直少々驚いたのはディスプレイの良さ。メーカーには申し訳ないが、所詮モノクロディスプレイと思っていたのだが、太陽光の中でもしっかりと読めるし、むしろ紙の本よりも読みやすいくらいだ。バッテリーの寿命も非常に長く、この辺はiPadで日頃ストレスを感じているのとは正反対で非常に良い。ページめくりも切り替わり時に画面が一瞬暗転するのだが、慣れてしまえばさほど気にもならない。暗転するのは「電子的に印刷をしているようなものだから、一旦クリアしているため」と、そちらに詳しい知人に教えてもらったが、なるほど…わかったような気が……。

写真や絵画などはどうだろうかというと、一言で言えば「悪くない」だ。カラーディスプレイとの比較の為に女の子の写真集を一冊購入してみたが（何故女の子かは、つっこまなあいように。あくまで仕事の為です）結構綺麗に見える。モノクロの独特な雰囲気で、アイドル写真も見方によっては、アートっぽくなるような気もする。前述の知人とは別の知人は「逆にエロい」と妙に喜んでおりました。これはこれでありかなというところ。

そして、専用端末ということでの利点は、何よりも読書中メールやメッセージに邪魔されることがないことかも。集中して読んでいる時に画面上に「メール着信のお知らせ」や、「○○さんがいいねと言ってます」が出てくると興ざめしていまう場合がある。もちろん、携帯電話やスマホを持っていれば邪魔されることには変わりないし、メール着信等がすぐわかる方がいいという人も多いだろう。しかし、主人公が彼女と永遠の別れをしなければならなくなって、その名前を叫んだ瞬間に「いいねといってます」（爆）。

実際に本を買うのも、ワンクリックで買えるのが非常に手軽だ。100円で買える書籍も結構あって、まるで通常の書店と中古書店が一緒にあるような感覚。（もちろん電子書籍なので古本ではありませんが）

逆に、少々残念に思えるのは「音が出ない」。紙の本でも音は出ないからまあそれはそれなのだが、音声つきの電子書籍も多く出ていて、それは電子書籍ならではのアドバンテージだとも思うので、この点は残念。また、普通に読んでいるだけならいいのだけれど、「検索」や「マーキング」などを行うと反応が遅い。ビジネス書や、HOW TO本等で、さくさく読んでいきたい時などは、さすがに気になるくらいに遅かったりする。感じ方に個人差はあるだろうし、読む本の種類にもよるけれどここも残念なポイント。

最後にワンクリックで買える手軽さは両刃の刃で、ちょっと気になったら「ポチッ！」で、うっかりすると結構な金額使った上に、読んでいない本がひたすら溜まっていく事態になりがち。自制心のない自分のような大人にはちと…いや、かなり危険。

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