先日「叶精作」の「地獄の葬儀屋 デーモン豊作」を読んだ。偶然だったのだが、懐かしい作家の名前を見つけて思わず手にとってしまった。もちろん面白い作品で、その緻密な絵と妖艶な女性の描写は磨きがかかっていた。当然、思い出されるのは中学生の頃だろうか、親に隠れるように読んでいた雑誌「GORO」に連載していた同氏の作品『実験人形ダミー・オスカー』や「ビッグコミックオリジナル」に連載していた『魔物語 愛しのベティ』。話の面白さはもちろんのことだが、叶氏の描くコケティッシュな魅力あふれる女性の絵が好きだった。
余談だが、「デラベッピン」という雑誌をご存知だろうか?女の子のH度の高めなヌードグラビアを中心とした雑誌だった。当時のAV女優などが登場していて、当時は最も売れているエロ本と言われていた。この「デラベッピン」という言葉は『実験人形ダミー・オスカー』の中で使われたのが初めである。版元である英知出版(後のメディアックス)はデラックス別嬪(ぺっぴん)の意味としているが、『実験人形ダミー・オスカー』を知っている人が命名したのだろうということは想像に難くない。
本題に話を戻そう。そこで、これをきっかけに是非もう一度読んでみたい当時の作家達の作品を探し始めた。狭い家にあまりものを増やせないこともあり、電子書籍で……。そこで出会った数々の懐かしい作品。
昭和時代の漫画家達、数々の巨匠が遠いところに行ってしまったが、まだまだ現役で活躍している作家も数多くいる。『ゴルゴ13』『鬼平犯科帳』の「さいとう・たかを」、『ドーベルマン刑事』『ブラック・エンジェルズ』の「平松伸二」、『北斗の拳』の「原哲夫」等々、まだまだ現役で活躍しておられる。今40代~50代の方にとっては懐かしいのと同時に、新作を心待ちに愛読している方も多いと思う。
『ゴルゴ13』は1968年からなんと45年も続く作品となっているし、『ドーベルマン刑事』は1979年の連載終了以降33年の時を経て、昨年『新ドーベルマン刑事』として連載が始まっている。「原哲夫」は『いくさの子 織田三郎信長伝』を執筆中。前述の叶精作の『上ってなンボ!! 太一よ泣くな』はゴルフ専門誌ではまれなことだが20年以上の連載を続け、現在は『地獄の葬儀屋 デーモン豊作』の他にも『濁ジョータロー』を執筆中だ。
今回新ためてに思ったのは、実店舗では、既に廃刊になっている本や版元に在庫があっても多く売れるものでないため、店頭に置かれていずに取り寄せになってしまう本を手に入れるには結構な労力と時間を必要とするのに対し、電子書籍はとても容易く入手できるという、あまりにもわかりきっていたはずの利便性だ。
お目当ての本を探して、書店を歩くうちに思わぬ本に出会ったり、古本屋で掘り出し物を見つけたり、注文した本が届くのを心待ちにして待つというのも読書の楽しみの一つではあるが、なかなかそういうゆとりのある時間を作ることが難しい事情もある。そういった時こそ便利である。旧作ならば値段も手頃であるケースも多く、非常に嬉しい。
実店舗は、その店舗面積の中に置くことが出来る本の数は限られている。だからこそ返品というシステムがあり、常時売れ続けているもの以外は店頭から姿を消してしまうのは仕方の無いことだろうと思う。だからこそ店舗はその品揃えや店頭の陳列に様々な工夫を凝らして販促を行う。自分はそれが好きだし、実際に印刷された本で読みたい作品も多い。印刷されたものならではの利便性や、趣、読書感などはやはり印刷物である書籍を読む楽しみの大きな要素だと思っている。反面、手軽に手に入れて持ち運べる電子書籍の便利さもよくわかる。ここはうまいこと使い分けていきたいと考えているし、今後も自分なりに工夫をしつつ実行していくつもりだ。
そして、自分以外にも昔読んだあのコミックをもう一度読んでみたいと望む人は少なくないと思う。自由に本を買うことができなかった少年時代にどっちを買うか悩んだあげく手にすることができなかったあのコミック。ちょっとアダルトな描写が多くて家に置いては置けなかったあのコミック。結婚したり子供ができたり引っ越しをしたりで手放さざるを得なかったあのコミック。電子書籍という利用しやすい形態がこれだけポピュラーになってきた今だからこそ、もう一度出会いたいのである。
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