「叶精作」というコミック作家を知っているだろうか?名前を聞いてすぐにピンと来なくても「GORO」に連載していた同氏の作品『実験人形ダミー・オスカー』や「ビッグコミックオリジナル」に連載していた『魔物語 愛しのベティ』、さらに『上ってなンボ!! 太一よ泣くな』や現在連載中の『地獄の葬儀屋 デーモン豊作』といえば多くの方が「ああ!あの」となるだろう。つい先日には手塚治虫の『ブラック・ジャック』40周年を記念した企画で「ブラック・ジャック」と「デーモン豊作」のコラボ作品が発表されたばかりだ。
「叶精作」の魅力は、話の面白さはもちろんのこと、何と言ってもその絵の魅力だろう。独特の色気のある線で描かれる艶のある女性達。コミック作家としてばかりではなくイラストレーターとして作品を書き続け高い評価を得ている同氏の絵。それらを集めたイラスト集『Seisaku Kano Artworks & Illustrations 1 「 This is for real」』が電子書籍として発売された。
『実験人形ダミー・オスカー』が発表された当時の魅力あるコミックについてはこのレビューでも過去ふれてきたが、いま改めて氏の作品を観ると全く色あせていないどころか、今でも新しさすら感じられることに驚かされる。現在ではIllusutratorやPhotoshopといったコンピュータソフトを使ってデザインやイラスト制作をするのはごくごくあたりまえのことで、描くための選択肢の一つになっているけれど、氏は比較的早い段階からこれらを駆使していたことも今回初めて知った。それらのソフトを使用した制作過程も紹介されているので心得のある人には参考になるのではないだろうか。実際にイラストを描くのでなくても楽しく見ることができると思う。
ただ、それらは氏の絵の魅力を増す一つの手段にすぎないことも改めてわかる。なによりもまず氏が手書きで描く線の色気なのだと改めて感動した。その線で描かれるセクシーな女性達、コケティッシュな女の子、強さを秘めた淑女。どれも容易に模写できるような類いのものではないことも改めて痛感した。氏が手書きする下絵があってこそ初めてコンピュータソフトでの加工が生きてくる。氏の描く対象物を視る視点の鋭さも、作品を仕上げていく段階でのこだわりもこの作品集から伝わってくる。
ただ、氏の描く絵が好きだからという単純な理由で読んでみたが、期待以上の作品集だった。氏のコミック作品を知らない人も是非観てほしいと思う。おすすめの一冊!
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