書籍データ
企業の目標とは何か? そんな当たり前のこと!と言いつつ、実は目標からズレていることも少なくありません。また、頭ではわかっていても、実際目標とは違う方向に一生懸命進んでいる場合さえあります。
この本の舞台は、閉鎖寸前の工場ですが、製造とは無関係の人にも役に立つ一冊です。
一生懸命働いているのに、赤字が続いている、結果が上手く出ない・・・。
と、日々悩んでいる人は、一度目を通してみることをおすすめします。
在庫の山、従業員の不満・・・。慢性的な納期遅れで、赤字続きの工場に与えられた猶予は三ヶ月間。さらに妻との離婚危機、上司との確執など、絶体絶命の状態になったアレックス・ロゴは、恩師の物理学者のジョナに偶然再会する。
窮地であることをズバリ言い当てたジョナに、工場再生のアドバイスを受けるアレックス。しかしそれは、今までのやり方を根底からひっくり返す方法だった・・・。
アメリカでベストセラーとなりながら、製造のライバルである日本では17年間も出版されなかったという幻の名著。
古代中国には、こんなエピソードがあります。
ある男が道の途中で、馬車に乗った一人の男に出会います。
聞けば、南の国に行くつもりで、何故か北へと馬車を走らせているのです。
「反対に向かっている。」
と言えば、
「大丈夫、とびきり良い馬だ。」
といい、
「良い馬かもしれないが、道を間違えている。」
といえば、
「旅費もたっぷりある。」
といい、
「そうかもしれないが、道を間違えているのだ。」
と重ねていえば、
「いい御者がついている。」
と返す。
そもそもの目標設定が間違っていれば、努力をすればするほど、どんどん目標から遠ざかってしまう。
この本の主人公アレックスの工場も同じで、皆、日夜努力を続けているにも関わらず、返って深みにハマっている状態です。
目先のこと、自分の担当範囲のことだけしか見えていない場合、改善する度に問題を大きくしてしまうこともあるのです。
この本を読むと、新しい視点を得ること、原点回帰して目標を見失わないことの大切さが良くわかります。
舞台は、1980年頃のアメリカなので、今読むと古いと感じる方や、製造なので関係ないと思う人もいるかもしれません。
ただ、本質はそう変わるわけではなく、目標設定やボトルネック探しなどは、製造以外の人でも、大いに役にたつものです。
細かい人物描写や設定が見事で、小説としても面白い出来です。
ところで、作者のエリヤフ ゴールドラット博士は日本を警戒し、この本を日本で出版するのを許可しなかった、という逸話がありますが、皮肉にも日本のメーカーはトヨタ生産方式などで製造工程の効率化を行い、アメリカを凌ぐほどになりました。
GMは時代の流れを見誤り、効率化された工場でSUVを作り続けました。
つまり、間違った方向に進んでしまったのです。
その日本も、製造では新興国の勢いに押されつつあります。
仕事と人生、もう一度目標設定を確認する必要がありそうです。
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