書籍データ

  • この世でいちばん大事な「カネ」の話(新装版)
  • 西原理恵子
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 評価 ★★★★★


おすすめポイント

漫画家、西原理恵子さんが壮絶な半生を振り返り、「カネ」にまつわるエピソードと、メッセージを飾らない言葉で綴っています。

カネで苦労し、辛い目にあいながらも、涙を笑いに替え、仕事に替え、金に替えてしっかりと生きて行く姿は、金を稼ぐことの意味、働くことの意味、生きることの意味を教えてくれます。

上手くいかなくて、悩んでいる時に読むと勇気づけられる一冊です。


本の紹介

ー人って、生まれた環境を乗り越えることって、本当にできるんだろうか。ー

親の借金、父親の自殺、退学。壮絶な環境で育った漫画家西原理恵子が、もがき苦しみながらも、東京で自分の戦い方を見つけ、人生を切り拓いて行く。


この本を読んで思ったこと

若き頃のみうらじゅんは、中流に生まれたことを不幸と嘆いたと言います。金持ちなら高度な教育を受け、有利な条件で人生をスタート出来るし、貧乏なら貧乏をネタにし、バネにして生きて行く逞さがあると思ったからです。


しかし、現実はそんなに簡単ではありません。


金持ちなら金持ちなりの、貧乏なら貧乏なりの苦労や不満はあるのです。


僕は西原理恵子さんと同じ高知県出身で、割と貧乏なほうなのですが、西原理恵子さんほどカオスな土地ではなかったと思います。


この本に登場するのは、中流である不幸を吹き飛ばすぐらいの悲惨な世界。


自分を不幸と思ってしまうと、不幸はじわじわと広がり、やがて人生さえも飲み込んでいきます。

現状を何とかして変えようとしてもがき続けた西原理恵子さんの言葉は、語りかけるような優しさに溢れながらも、人生をもっと真剣に生きるように叱咤激励してくれているように感じます。


何もない中流の真実に感謝しつつも、何となく一日を過ごしてしまう自分を反省してしまうのです。


この本では、カネのダークサイドの一つ、ギャンブルについても濃い内容が書かれています。

ギャンブルに狂った人間の恐ろしさを知っているはずの西原理恵子さん自身もギャンブルにハマって行くのです。


僕もギャンブルは好きです。パチンコよりも麻雀や、トランプなどの人とやるギャンブルが面白いと感じます。


ただ、ドラクエのカジノで、勝ち分が倍々に増えていくダブルアップがあるのですが、2回ぐらい勝つと、ドキドキして降りるぐらいの小心者。ギャンブルをやるにはビビり過ぎて、全く向いていないことを自覚しています。


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