スラップスティック的な短編ものを得意とする筒井康隆の長編処女作。

筒井康隆と聞いて一番に浮かんでくるのが「時をかける少女」という人がほとんどだろうと思う。何度もTVドラマ化や映画化、アニメにもなり代表作であることには違いないのだが、筒井康隆の本領はこの作品に代表される風刺に満ちて、人間の愚かさや滑稽さをこれでもかというくらいに痛烈に描く作品群だ。過激とも言えるその内容に電子化されているのもは少ないが、是非この作品や「原始人」などを一読されることをおすすめする。

「時をかける少女」の世界がお好きな方は「わたしのグランパ」やもう少しハードな内容になるが「家族八景」「七瀬ふたたび」「エディプスの恋人」の七瀬三部作もおすすめ。

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