古くからの伝説によって成り立つ山奥の村で、生き神様的な存在を今なお擁する琴折家で起きた、因縁渦巻く猟奇事件を、たまたま居合わせた隻眼の少女探偵「御陵みかげ」父娘と訳あって自殺を決行するために村に訪れ、事件に巻き込まれた大学生「種田静馬」が事件解決に乗り出します。

この事件が探偵デビューとなる「みかげ」は、名探偵として名を轟かせた「初代 御陵みかげ」を母に持つ二代目「みかげ」であり、母もまた隻眼の女性でした。

狡猾な犯人の策略にはまり、間違った犯人を指摘するよう誘導され、その隙にまた次の殺人が起こることを許してしまいます。

そして父までも殺されてしまいますが、なんとか犯人を特定、事件は解決を見たはずだったのですが、、、

18年後、またしても全く同様の手口で殺人が繰り返されてしまいます。

18年前の推理は間違っていたのか？ 真犯人は誰なのか？ ついに事件は解決されますが、この一連の事件を解決するのは「三代目 御陵みかげ」です。ちなみに三代目は隻眼ではありません。

全編、非常に読みやすく単純にストーリーとして楽しめました。犯人については触れないのがルールというものでしょうが、読みすすめていっても真犯人は最後までわからなかったですね。

が、ストーリーの途中に張られた伏線らしき事象がそのままになっていたり、ちょっとしたセリフに違和感を残してしまう展開があり、少々残念だな。と思い、不本意ながら「隻眼の少女」で検索してみると、皆さんそれぞれいろんな解釈をされていて、なるほど！って感じです。

個人的にいちばん気になっているのは、「初代みかげ」が唯一解決出来なかった事件があり、父はその事件を「二代目みかげ」に解決して欲しい。と語っている場面ですね。

予備知識なしで、一度読んでから、他の読者の方々の別解釈を楽しむのも、また楽しいですね。

オススメです。

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