8マン(画:桑田次郎)やスパイダーマン(画:池上遼一)等のマンガ原作や「幻魔大戦」シリーズで知られる平井和正の代表的なシリーズ作品の1つ。ルポライター犬神明は月の満ち欠けと共に超人的な力と生命力を得る狼男である。己の性ゆえ人とあまり関わらないように生きようとする彼だが、ハードボイルドのように見えて実は情に深く、ある意味お人好しとも言えるタフガイ。月が欠けるにつれ力を失う彼だが、新月のときの情けなさが彼の超人的な能力を一層際立たせる。
人ならざる力を持つ彼を様々な組織は放ってはおかない。本人が望まなくてもトラブルの方からやってくる。そして否応無しに彼は戦いの中に巻き込まれていく。時には自分以外の誰かを救う為に。
平井和正の書く「ウルフガイシリーズ」の中でも「アダルトウルフガイ」と呼ばれるシリーズの第一作である。映画化された「狼の紋章」等の「少年ウルフガイシリーズ」とは世界観が異なる。主人公は同じ犬神明という名前だが、「アダルトウルフガイ」の犬神明は「少年ウルフガイシリーズ」に出てくる神明(じんあきら)が性格的に近い。
「アダルト」なだけに、アクションシーン以外にもグラマーな美女や色っぽいシーンも登場し、それはそれで楽しいのだが、その中で主人公の人物像がとても魅力的に描かれている。そして、読み出すと一気に最後まで読み切ってしまうような引き込まれるストーリー展開。狼男を題材にした作品は小説に限らず映像作品も含め数多いが、間違いなくこれはその中でも一級のエンターテイメント作品。
最後に小ネタを一つ。前述の映画「狼の紋章」(1973年)で、主役の犬神明を演じたのは志垣太郎だったが、敵役を演じたのがなんと…これが映画初出演となった故「松田優作」である。原作で描かれる犬神明の風貌や雰囲気から、松田優作の方が絶対「犬神明」を演じるべきだったと当時憤慨したのを覚えている。志垣太郎の演技が悪いというのではなく、キャラクターの問題。ちなみに神明は黒沢年男が演じていた。シッ、シブい。
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