剣道を通じて、二人の少女が心身ともに成長して行く様子を癖のある登場人物たちとのドラマを交えながら爽やかに描いた内容です。
あまり重い出来事は起こらないので気楽に読める内容(書籍のレビューによると誉田哲也氏の作品では初めて一人も人が死なないとのことw)ですが、主人公たちが剣道に対して、またライバルであるお互いに対して臨む様、そして自身の剣道について悩む様と人生観はなかなか参考になるところがありました。
ここで主人公たちの簡単な紹介をしておきます。
一人目は「磯山香織」。
警察で剣道を教える父を持ち、幼い頃から実戦的な癖のある道場で剣道を学び、宮本武蔵の五輪書を愛読する彼女は、中学生の全国大会で準優勝した実力の持ち主です。準優勝というからには、決勝で敗退しているわけですが、彼女としては負けたと思ってはいません。
そしてもう一人は「甲本(西荻)早苗」。
磯山香織とは違い、彼女は幼い頃から剣道を習っていたわけではなく、日本舞踊を習っていたのですが、大人の事情により剣道に転向。その理由も「日本舞踊のように立って行う日本的な何か」とか、そんな理由。しかし彼女は勝敗にこだわらない考え方と、本人すら気づいていない日本舞踊由来の足捌きで、なんと磯山香織に勝ってしまいます。
冒頭で描かれるこの試合をきっかけにして、二人の交流が始まり物語は進行して行くのですが、全くバックグラウンドの違う二人が、お互いに自分が持っていないものを相手に見出し、悩み、お互いの良いところを取り込んで強くなって行く過程には、剣道に限らず参考にすべき謙虚さが描かれています。
続編である「武士道セブンティーン 」「 武士道エイティーン 」へと続く全三部作を通じて描かれる、二人の高校三年間と、その他の登場人物の背景にある物語からは、大人になるに連れて「忘れてしまった何か」的な考え方を再発見できた気がします。
主人公たちと同年代の方々がこの作品を読むと、また違った感想になるんでしょうね。その感想にも興味が湧きますね。
全三部作すべてがオススメです。
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