GENE MAPPER
電子書籍に興味のある人であれば、この書籍を知らない人はいないのではいないでしょうか?
全ての内容がスマートフォンで書かれ、生粋の電子書籍として誕生した、所謂「ボーンデジタル小説」として有名になり、楽天kobo、Kindle、iBooksでも上位にランクインされた近未来SF小説です。
舞台は二十一世紀半ば、主人公 林田は作物の遺伝子情報(GENE)を操作し農地などにロゴを描く(MAPPING)することを生業としています。
ある時、クライアント企業のエージェントである黒川から、林田の手がけた稲のロゴマッピングが崩れ、バッタの害虫被害が出ているらしい、との報告をうけ、原因の調査を依頼されるところから物語は始まります。
この物語の舞台である未来では、作物は遺伝子組換えが当たり前ですが、人体に有害な遺伝子情報はすべて書き換えられたり削除されており、人間が扱いやすい種としての改良が施された蒸留作物とよばれる製品です。
また、その時代に生きる彼らは当たり前に拡張現実を使いこなし、2014年(なんと来年です!)に閉鎖されたインターネットのかわりにトゥルーネットというネットワークに置き換えられています。
しかし、調査の段階で現代の蒸留作物ではあり得ないイネ赤錆病という病気にかかっていることがわかり該当する稲は旧来種の可能性が高いことが判明、そして旧来種の情報を探る為に、今では打ち捨てられたネットワークであるインターネットにアクセスしなくてはならなくなりますが、、、
ここから物語の舞台はベトナムに移り、些細なトラブルに見えたジーンマッピングの崩れの原因とそこに秘められた陰謀に迫っていく過程を現代のテクノロジーに裏打ちされた描写とともに描いていく様は見事です。
技術に明るくない方は多少読みづらい表現もあるかもしれませんが、多少なりとも知識のある方であれば、WEB制作などでも頻繁に使われる用語(スタイルシートなど)を織り交ぜた最新技術の表現方法にはニヤリとさせられるでしょう。
ちなみに私が読んだのは初代GENE MAPPERですが、今では内容がほぼ倍に追記された「GENE MAPPER -full build-」も刊行されています。こちらはまだ読めていませんが、購入だけは済ませてあるので近いうちにレビューしたいと思っています。
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