Home 記事 書評

新しい市場のつくりかた―明日のための「余談の多い」経営学

タイトル買いしてしまった一冊ですが、その内容と事例は、たいへん面白く、また非常に参考になるものでした。

内容のキモは「問題の発明」「文化の開発」ですが、その考え方を数々の事例とともにわかりやすく解説してくれます。

なかでもハーレージャパンの話は、非常にわかりやすい事例でした。

1980年代初頭からハーレージャパンの売り上げは、右肩上がりに推移して行きますが、一方でオートバイ業界全体の売り上げはこの辺りを境に最盛期の20%適度にまで落ち込んでいきます。

つまりハーレージャパンは業界全体の売り上げの落ち込みなど物ともせずに、売り上げをあげ続けていたのです。

当時のオートバイ業界は、HONDA、YAMAHA、SUZUKIを筆頭に2サイクルレーサーレプリカモデルが台頭する時代で、毎年毎年より性能が上がったモデルが開発・販売されていた時代でした。つまりバイクの持つ速さやコーナリング性能ばかりに焦点があたり、購入者が本来の性能を発揮させようと思えば、サーキットにでも行くしかないという状況だったと記憶しています。

その頃のハーレー売り上げ台数は、せいぜい年間1000〜2000台といったところでした。しかし、そこから2008年までの間にハーレーの売り上げ台数は、なんと16000台までに伸び続けたのです。

他のメーカーが技術開発で熾烈な競争を繰り広げるなかで、ハーレーが目指したのは「ハーレーのラクジュアリー化」でした。

彼らは「美しく、高価」なハーレーというバイクに乗る「カッコいい、ちょい悪な俺」というイメージを定着させるために、本国アメリカに働きかけてまで、ハーレーの意匠の美しさ際立たせるための店構えや、日本の規制に合わせたモデルの販売など、日本独自の様々な施作を行います。そして、努力が実り、確固たる市場を開発したのです。

つまり、彼らが売ったのは顧客自身のライフスタイルとも言えるでしょう。彼らが行った日本での取り組みは、本国でも高く評価されて逆輸入されつつあるそうです。

それ以外にも面白い事例がたくさん紹介されているので、勉強になるだけでなく、読み物としても楽しめる1冊となっています。オススメです。

電子書籍作成ツール

コミック、写真集などの画像集や、縦書きリフロータイプの電子書籍データが以下のページでつくれます。

最近の記事

Amazon、iBooks、koboマーケットでの電子書籍販売代行や、より本格的な電子書籍データの制作も承っております!

詳しくは以下のメールアドレスよりお問い合わせください。

電子書籍制作・販売のお問い合わせ: epub.request@ahwin.net

弊社がこれまで出版した電子書籍などの一覧は、弊社WEBサイトの実績にてご覧ください。

株式会社オーウィン デジタルコンテンツ制作実績