青空文庫からセレクトされた、短編・掌編集です。
Kindleでは青空文庫にある膨大な作品群が無料で読めるのですが、この作品のようにテーマを決めて作品を集めた書籍が販売されることも多く、私はどちらかというと、そのようなものを読むことが多いですね。
渡辺温という作家(編集者でもある)は、プラトン社の雑誌「苦楽」に投稿した映画原案を、選者だった谷崎潤一郎らに見出されて、短編・掌編を残しましたが、谷崎潤一郎に原稿依頼に向かった帰りに乗っていたタクシーが踏切事故にあい、若干27歳で亡くなります。
また「永遠の処女」と呼ばれた女優「及川道子」との悲恋のエピソードでも有名だったようで、二人は結婚するつもりだったが、及川道子が肺病を患っていたことで、家族の反対もあり、その夢はかなわなかったそうです。そして及川道子もまた、27歳の若さでこの世を去ったとのこと。
この書籍は渡辺温と及川道子のエピソードにインスパイアされて作品を選んだそうで、そう思って読むと、また違った印象を作品から感じられる気がします。
「少女」「赤い煙突」「風船美人」などは、特に以前読んだ時とは印象がかわった作品です。特に「赤い煙突」などは泣けますね。
こういったテーマで集められた作品集もいいものだなと、しみじみ思いました。
オススメです。
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